「日本の極右勢力が平和を破壊」中国王毅外相、ロシア要人と会談

2025/12/03 20:41 

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 ロシアを訪問中の中国の王毅外相兼共産党政治局員は2日、モスクワでラブロフ露外相と会談し、「日本の極右勢力が地域の平和と安定を破壊し、再軍備化を企てる挑発行為を、中露が協力して阻止する必要がある」と述べた。高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁への反発を背景に、対日戦略を巡るロシアとの連携強化を強調した。

 中国外務省が3日発表した。発表によると、両外相は「植民地侵略を覆そうとするいかなるたくらみにも断固として反対する」ことで一致。ウクライナ問題についても意見交換した。

 また、王氏は、ロシアが来年9月まで訪露中国人向けに短期滞在ビザ(査証)を免除したことを受け、ロシアの措置を歓迎した。一方、ラブロフ外相は「一つの中国」原則を順守し、台湾問題で中国を支持する考えを示したという。

 これに先立ち、王氏は2日、ショイグ露安全保障会議書記とも戦略安全保障協議を実施した。

 中国外務省によると、両氏は対日問題について議論し、「高いレベルの合意」に達したといい、「ファシズムや日本の軍国主義を再興させようとするたくらみに断固として反撃する」ことで一致した。高市首相の答弁を念頭に「植民地侵略の歴史を覆そうとする誤った言動を断固阻止する」ことでも同意したという。【北京・畠山哲郎】

毎日新聞

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