トランプ氏、ベネズエラ・マドゥロ政権退陣後の計画を策定 米報道

2025/12/10 10:35 

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 米CNNテレビは9日、トランプ米政権が「麻薬対策」を名目に圧力を強める南米ベネズエラのマドゥロ政権を巡り、退陣した場合に備えて国内を安定させる計画を複数策定していると報じた。

 マドゥロ氏の自主的な国外退去や軍事行動による排除など「あらゆる事態を想定している」(米政権幹部)という。

 トランプ大統領はマドゥロ氏と11月に電話協議し、退陣と国外退去を求めたと報じられている。

 9日に公開された米政治メディア「ポリティコ」とのインタビューでは、マドゥロ氏の排除に向けた戦略について言及を避ける一方、「(彼の)日数は限られている」と強調。「近く地上でも攻撃する」と改めて主張した。

 ベネズエラの野党指導者で、今年のノーベル平和賞に選ばれたマリア・コリナ・マチャド氏らも、政権退陣後の国政運営に関する計画を策定しているが、トランプ政権がどの程度取り入れているかは不明だ。

 ただ、軍事行動の拡大に対しては米議会内に警戒感が広がっている。

 民主党だけでなく、身内の共和党でもホーリー上院議員が「(部隊派遣の必要性には)非常に懐疑的だ」(米紙ワシントン・ポスト)と語っている。

 ルビオ国務長官やヘグセス国防長官ら政権高官は9日、ベネズエラの「麻薬対策」について、議会で上下両院の与野党幹部らに非公開で説明した。

 米政権は9月以降、ベネズエラ周辺で「麻薬運搬船」とみなした船を繰り返し爆撃している。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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