政活費虚偽申請の兵庫県議が辞職 自民県議団も除名処分に

2025/09/24 17:52 

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 政務活動費を不適切に使用したとして、兵庫県議会の自民党会派に所属していた松井重樹県議(71)=3期目=が24日、辞職した。宿泊代に政務活動費を充てる際、虚偽申請をしていたという。過去5年分の宿泊費と旅費計約180万円を返還する意向を示している。

 県議会では、選挙区が県庁(神戸市)から遠い議員の宿泊費を規定。早朝の公務がある場合には、前泊した費用を政活費から支出することを認めている。たつの市・揖保郡選挙区の松井氏も該当している。

 松井氏は早朝に県職員との面会があるとして、2020~24年度の過去5年間で約100泊分のホテル代や交通費に政活費を利用していた。ところが、一部では実際に面会していないにもかかわらず、県職員の名前を挙げて政活費を申請していたという。

 松井氏は報道各社の取材に「自分のやったことに責任を取る」と辞職を表明。虚偽申請の件数を明らかにしていないが、約100泊分の費用を返還する。県議会は24日に松井氏の辞職を許可し、自民党県議団も除名処分とした。

 松井氏は8月の県議会総務常任委員会で、斎藤元彦知事が繰り返していた「真摯(しんし)に受け止める」という言葉を取り上げ、「これを心神喪失と言うんだなと周囲で笑い飛ばしている」と発言。その後、撤回して謝罪していた。【栗田亨、稲生陽】

毎日新聞

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