新規の宅地開発で電柱新設を禁止 東京都、全国初の条例制定へ

2025/09/24 19:46 

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 東京都は24日、電線などを地中に埋設する「無電柱化」を進めるため、規制区域で新規の宅地開発をする際、電柱の新設を原則禁止とする条例の制定を目指すと発表した。事実上の事業者に対する無電柱化の義務付けで、実現すれば全国初の条例となる。

 都によると、都内では年間約500件の宅地開発があり、現在でも都は無電柱化に最大4000万円の補助をしているが、広がっていない。

 都が発表した条例案についての基本的な考え方によると、無電柱化の実施計画の届け出を事業者に義務付け、違反した場合は指導・勧告の上、事業者名の公表などをする。最初は23区内の環状7号線の内側や震災時に特に甚大な被害が想定される地域などを規制区域に指定し、最終的には都内全域を対象とすることを目指す。

 今後は基本的な考え方についてのパブリックコメント(意見公募)を10月24日まで実施し、具体的な条例案の検討を進める。

 小池百合子知事はこの日の都議会の所信表明で、「電柱を減らす、電柱を増やさないといった両面から取り組みを加速する」と述べた。【遠藤龍】

毎日新聞

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