スルメイカ、漁獲量超過で休漁に 大泉・函館市長「死活問題だ」

2025/10/27 17:04 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 小型スルメイカ釣り漁による漁獲量が漁獲可能量(TAC)を上回ったことで、小型イカ釣り漁船が休漁に追い込まれ、「イカのまち」北海道函館市では影響が広がっている。27日の定例記者会見で大泉潤市長は「漁師や関係者は憤っている。函館には食文化としてスルメイカを求めて観光客が訪れており、死活問題だ」との認識を示した。

 今季の全国の小型船によるスルメイカの漁獲枠は4900トン。市などによると9月末時点で全国の漁獲量は5800トンを超えた。このため、北海道いか釣漁業協会(札幌)は22日から自主規制として函館市を含む小型イカ釣り漁船を休漁している。大泉市長は同日、水産庁に漁再開を要望した。

 函館市では6月1日の今季のイカ漁解禁日に漁獲がなく、初競りが中止に。一方、市水産物地方卸売市場の9月の生鮮スルメイカの取扱量は7年ぶりに200トンを超える230トンと漁獲は上向いていた。大泉市長は「(水産庁に)地域の実情や声を集めて早急に要望し、スルメイカ漁が再開できる環境を作っていきたい」と述べた。【三沢邦彦】

毎日新聞

社会

社会一覧>