イスラエル軍の空爆でフーシ派「首相」ら「閣僚」が死亡 イエメン

2025/08/31 01:02 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 イエメンの親イラン武装組織フーシ派は30日、首都サヌアで28日にあったイスラエル軍の空爆により、フーシ派政権の「首相」であるラハウィ氏ら多数の「閣僚」が死亡したと明らかにした。フーシ派や後ろ盾であるイランが反発を強めるのは必至で、フーシ派が報復としてイスラエル領内へのミサイル攻撃などを激化させる可能性がある。

 イスラエル軍は28日、サヌアでラハウィ氏ら高級幹部を狙って空爆を行った。ロイター通信などによると、標的になった場所には、フーシ派トップの指導者、アブドルマリク・フーシ氏のテレビ演説を聴くために多くの幹部が集まっていたという。フーシ派は声明で「あらゆる課題や危険に立ち向かうため、引き続き軍事力を発展させる」と強調した。

 フーシ派は2014年ごろから勢力を拡大した反政府勢力。15年にサヌアを制圧して政権を掌握し、北部一帯の実効支配を続けている。

 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスなどと同様、イランの支援を受けており、23年10月にガザの戦闘が始まってからは、紅海など近海を航行する商船やイスラエル領内に対して攻撃を繰り返してきた。イスラエル軍は報復としてフーシ派を繰り返し空爆しており、今回は16回目の攻撃だった。【カイロ金子淳】

毎日新聞

国際

国際一覧>