グレタさんら船団拿捕への抗議デモ、世界各地で 一部では衝突も

2025/10/03 17:39 

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 スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんらを乗せてパレスチナ自治区ガザ地区へ向かっていた「グローバル・スムード船団」(GSF)が拿捕(だほ)されたことを受け、欧州や南米など各地で抗議デモが起きている。イスラエルを非難する国も相次いでおり、連帯が広がっている。

 ロイター通信などによると、スイス・ジュネーブでは2日、数千人がデモに参加し、警官隊が放水したり催涙ガスを使用したりする事態に発展した。イタリアでは複数の都市で、船団に航海をやめるよう求めていたメローニ首相に対する抗議デモが起き、労働組合団体がゼネストを呼びかけた。パリやバルセロナでもデモ隊と治安部隊との衝突があったという。

 自国民が乗船していた国々は、イスラエルに対する批判を強めている。トルコ外務省は1日、拿捕を「テロ行為」だと非難。コロンビアのペトロ大統領は、イスラエルとの自由貿易協定を破棄し、外交官を追放する姿勢を示した。英国やドイツ、マレーシアなども乗員の安全や即時解放などを求める声明を出した。

 この船団には日本を含む約50カ国の人権活動家ら400人以上が分乗し、支援物資を届けるためにガザを目指していた。GSFによると、地中海の公海上で1日夜から3日にかけ、40隻あまりの船団はすべて拿捕された。

 グレタさんら乗員はイスラエルの港へ移送され、国外退去に向けた手続きが進められている。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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