米国防権限法案、成立へ 予算総額140兆円、過去最大規模に

2025/12/18 10:14 

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 米連邦上院(定数100)は17日、2026会計年度(25年10月~26年9月)の国防予算の大枠を決める国防権限法案を賛成多数で可決した。予算総額は約9010億ドル(約140兆円)で前年度の約8950億ドルから微増し、過去最大規模となる。下院ですでに可決されており、トランプ大統領が署名して成立する。

 法案は、トランプ政権が欧州に駐留する米軍を現行水準に近い7万6000人より減らす場合は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国や米議会との協議を義務付けた。在韓米軍についても現行の約2万8500人からの削減に同様の制限を設けた。政権の同盟国への関与低下の可能性に一定の歯止めを掛けた形だ。

 日本が進める反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有を巡っては、国防総省に支援の進捗(しんちょく)について報告を求めた。総額8億ドルのウクライナ支援や台湾関係法に基づく台湾支援も盛り込まれた。

 法案は下院(定数435)を10日に賛成312、反対112で通過し、上院では賛成77、反対20で可決した。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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