警部補「学生時代の無心謝罪させたく」 パトカーに乗せ脅した疑い

2025/09/11 18:45 

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 埼玉県警は11日、警察情報を不正に照会して知人男性(当時55歳)を脅したなどとして恐喝未遂などの疑いで逮捕・起訴された鴻巣署地域課の警部補、岡田英之被告(55)を停職6カ月の懲戒処分とした。岡田警部補は同日付で依願退職する。

 県警監察官室によると、岡田警部補は5月2日までに警察署のパソコンで不正に情報を照会し、東松山市の同級生の男性の住所を入手。同日、男性宅を訪れ、男性や妻(当時57歳)をパトカーに乗せて恐喝したとして8月21日に逮捕された。

 岡田警部補は「学生時代、お金を無心されたことがつらい経験として忘れられず謝罪させようと思った」「何十年も前のことを今更持ち出し迷惑をかけた。申し訳ありません」と説明したという。

 また、岡田警部補とペアで勤務しパトカーに同乗していた巡査1人を本部長注意に、男性からの相談に適切に対応しなかったとして東松山署と鴻巣署の警部補3人を所属長注意の処分とした。

 県警の斎藤克也首席監察官は「県民の信頼を大きく損ねる行為であり、被害者及び県民の皆様に深くおわびいたします」とコメントした。【田原拓郎】

毎日新聞

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