最新型のICBM「火星20」が登場 北朝鮮が平壌で軍事パレード

2025/10/11 12:33 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は11日、首都・平壌で10日に朝鮮労働党の創建80周年を記念する軍事パレードが開催されたと伝えた。パレードでは、最新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星20」が登場し、同通信は「最強の核戦略兵器」と評価した。

 韓国の聯合ニュースによると、北朝鮮が軍事パレードを開催するのは、2023年9月以来、約2年ぶり。

 北朝鮮は9月上旬、火星20に使用される大出力の固体燃料エンジンの地上噴射試験を行った。24年10月には米本土全域を射程に収めるとされる「火星19」の発射実験をしており、火星20では、さらなる射程の延長や弾頭重量の増加などを図っている模様だ。

 パレードでは、600ミリ口径の多連装放射砲(ロケット砲)、核弾頭が搭載可能な中長距離・極超音速ミサイルや、長距離巡航ミサイルも登場した。

 朝鮮中央通信によると、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は演説で、「私にとって、わが党にとって軍隊は名実共に力だった」と強調。朝鮮人民軍は「一切の脅威を消滅する無敵の実体として進化し続け、絶えず強化されなければならない」と訴えた。

 また、「革命武力が国際的正義と真の平和のために海外戦場で英雄的精神を発揮し、勝利を達成した。党の意志と軍の思想的完璧さを余すところなく見せてくれた」とも述べた。北朝鮮はウクライナ侵攻を続けるロシアに兵士を派遣しており、戦闘での成果を強調したとみられる。

 パレードには訪朝している中国の李強首相(共産党序列2位)、ロシア与党党首のメドベージェフ前大統領らも出席した。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース