教員、教室にスマホの持ち込み禁止 盗撮受け名古屋市教委が新ルール

2025/07/23 10:06 

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 名古屋市教育委員会は22日、教員による教室へのスマートフォンの持ち込みや、私用のモバイル端末での子どもの撮影を禁止する新ルールを各校に通知したと発表した。【式守克史】

 名古屋市立小の教員らが女子児童の盗撮画像などを交流サイト(SNS)のグループチャットで共有したとされる事件を受けての措置。18日、市立の小中高校、幼稚園、特別支援学校の計415校に通知した。

 新ルールは、教室など子どもが活動する場所へのスマホやタブレット、デジタルカメラなどのモバイル端末の持ち込みを原則禁止とした。業務で必要な場合は、カメラ機能のない端末か、一度はがすと元通りに貼り直すことができないセキュリティーシールをスマホのレンズに貼る。

 学校が所有する公用端末での撮影についても規定。教育活動としての必要性を検討した上で、撮影する際は、事前に子どもに声をかけたり、撮影者が特定の職員に偏らないようにしたりすることを求めた。公用端末で撮影した画像や映像のデータは共有フォルダーに保存し、利用が見込まれないものは速やかに削除するとした。

 また、市教委は22日、盗撮事案を調べる第三者委員3人を選任した。7月中に調査をスタートする方針。

 選任されたのは、池田桂子弁護士▽河野荘子・名古屋大大学院教育発達科学研究科教授▽松井隆弁護士――の3人。池田氏は職員倫理、松井氏は内部通報制度に精通し、河野氏は臨床心理学を専門としている。

 調査は市立小中高の教職員ら約1万2000人を対象とし、アンケート方式で実施する予定。近く、意見交換のための初会合を開くという。

毎日新聞

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